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注文住宅で重要度が高まる断熱等級解説と断熱等級6のメリット

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断熱等級

注文住宅で重要度が高まる断熱等級解説と断熱等級6のメリット

注文住宅を建てたいと考える人にとって、住宅の快適性や省エネ性、光熱費等にも直結する「断熱性」はとても関心が高い項目です。
近年、住宅の断熱性は非常に重要な要素となっており、断熱性能を示す指標として「断熱等級」があります。
断熱等級は、住宅性能表示制度の一部であり、住宅の断熱性能の基準を示したものです。
断熱等級は、数字が大きいほど高い断熱性能を示します。
特に断熱等級6は、高い断熱性能を持ち、快適な室内環境を実現し、ヒートショックのリスクを軽減するほか、エネルギー消費を抑えることで節電・節約効果も期待できます。
この記事では、断熱等級の基本知識と、特に断熱等級6がもたらすメリットについて詳しく解説します。

川木建設では、設計の与条件が厳しい場合などを除き、原則として断熱等級(断熱等性能等級)6を推奨しています。
この記事では、住宅性能表示制度における断熱等級の解説と、特に断熱等級6がもたらすメリットについて詳しく説明します。

 

断熱等級

省エネ基準適合義務化やZEH化で重要性が高まる住宅の断熱性能

近年、脱炭素、カーボンニュートラルに向けた意識の高まりや光熱費の高騰などもあり「省エネルギー住宅(省エネ住宅)」に注目が集まっています。

 

注文住宅は断熱性確保が重要

注文住宅を建てる際には、断熱性の確保が重要です。
断熱性能が高い住宅は、室内の温度を一定に保ち、快適な居住環境を提供します。
例えば、冬場の寒さや夏場の暑さを和らげることで、エアコンや暖房の使用を減らし、エネルギー消費を抑えることができます。
これにより、光熱費の節約にもつながります。

 

省エネ基準適合義務化とは?

2025年度以降は全ての新築住宅に断熱等級4以上が義務化されます。
これまで最高等級だった断熱等級4は実質、最低限のレベルになります。
2030年には省エネ基準の水準が引き上げられ、断熱等級5が最低等級になる予定です。

 

ZEH(ゼッチ)とは?

ZEH(ゼッチ)とは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略のことです。
「ZEH水準」とは、ZEH住宅とするための外皮の断熱性能と一次エネルギー消費量の基準を定めたものです。
年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した住宅を指します。
具体的には、住宅の断熱性能の向上と高効率な設備システムの導入により、大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギー等の導入を行います。

 

断熱等級

住宅性能表示制度における断熱等級とは?

住宅性能表示制度における断熱等級の概要は下記です。

 

住宅性能表示制度とは?

住宅性能表示制度とは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」)」に基づく制度です。
品確法は「住宅性能表示制度」を含む、以下の3本柱で構成されています。
1.新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」すること
2.様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定すること
3.トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備すること

上記の2番目に掲げた「住宅性能表示制度」は、良質な住宅を安心して取得できる市場を形成するためにつくられた制度となっており、具体的には以下のような内容となっています。

1.住宅の性能(構造耐力、省エネルギー性、遮音性等)に関する表示の適正化を図るための共通ルール(表示の方法、評価の方法の基準)を設け、消費者による住宅の性能の相互比較を可能にする。
2.住宅の性能に関する評価を客観的に行う第三者機関を整備し、評価結果の信頼性を確保する。
3.住宅性能評価書に表示された住宅の性能は、契約内容とされることを原則とすることにより、表示された性能を実現する。

 

断熱等級の概要

正式名称は「断熱等性能等級」といい、住宅の断熱性能がどのくらいかを示します。
国土交通省が制定した「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」において設けられました。
断熱等級は1〜7の7段階あり、数字が大きいほど断熱性が高いことを示します。
等級を満たすには、それぞれの基準を満たすように断熱材や開口部などの建材を選ぶ必要があります。

 

断熱等級の特徴

断熱等級は1980年に「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」により定められた省エネ基準が反映されており、その内容は制定以降、改正が重ねられています。
さらに近年では品確法で、2022年4月に等級5が、同年10月に等級6・7が新たに設けられました。
これは、気候変動問題の解決に向けて世界規模で取り組んでいる「2050年カーボンニュートラル」という目標を実現するための取り組みのひとつです。
住宅の断熱性能を上げることで排出する炭素量を減らし、将来的な脱炭素化を目指しています。

 

断熱等級

注文住宅の断熱等級を決める要素

注文住宅の断熱等級を決める要素は主に下記です。

 

断熱等級は地域区分ごとに「UA値」と「ηAC値」の数値で設定

断熱等級は「UA(ユーエー)値」と「ηAC(イータエーシー)値」という2つの数値で決定されます。
気候ごとに分けられた「地域区分」によって達成すべきUA値とηAC値の基準値が異なります。
地域ごとの気候差を考慮して定められたのが「地域区分」です。
気候条件に応じて国土を8つに区分し、区分ごとにUA値・ηAC値の基準値が設定されています。

 

UA値(外皮平均熱貫流率)とは?

UA値は「外皮平均熱貫流率」のことで、室内と外気の熱の出入りのしやすさを示す指標です。
住宅の外皮(外壁や天井、床、窓など)を通って内部から逃げる熱量を、外皮の単位面積当たりで算出した値のため、数字が大きいほど熱が出入りしやすいことを表します。
つまりUA値が小さいほど住宅の断熱性は高まり、断熱等級も上がります。

 

ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)とは?

ηAC値は「冷房期の平均日射熱取得率」のことで、太陽からの日射熱の室内への入りやすさを示す指標です。
住宅の外皮を通って室内に侵入した日射熱の量を、外皮の単位面積当たりで算出した値のため、値が大きいほど熱が入りやすいことを表します。
つまりηAC値が小さいほど遮熱性能が高まり、夏季の一次エネルギー消費量を削減できます。

 

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注文住宅で断熱等級を上げるメリット

注文住宅で断熱等級を上げるメリットは主に下記です。

 

断熱等級を上げるメリット:快適な室内環境になる

断熱性を向上させるために断熱等級を上げるということは、性能を示す「UA値」、「ηAC値」がともに小さくなることを意味します。
結果として、外気の影響を受けにくいため、冬は暖かく、夏は涼しい室内環境で過ごせます。
熱が入りにくい状況となることで、エアコンを効率的に使用できます。
吹き抜けや高天井など、冬は暖まりづらく、夏は日差しの影響を受けやすいといわれる間取りでも、快適な暖かさ・涼しさを保ちやすくなります。
またリモートワークの普及に伴い、自宅で仕事をする時間も長くなる傾向にあり、知的生産に影響を及ぼさないためにも、断熱性能を高めることが大切です。
快適な室内環境が実現すると、健康面の改善も期待できます。
高断熱化することにより、室内活動時間の増加による生活習慣病の予防等にもつながります。

 

断熱等級を上げるメリット:ヒートショックのリスクを軽減

住宅全体の温度を一定に保ちやすくなるので、ヒートショックのリスクを抑えられます。
ヒートショックとは温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動する等によって起こる健康被害と捉えられており、失神したり、心筋梗塞や不整脈、脳梗塞を起こすことがあり、特に冬場に多く見られます。
また、高齢者に多いのが特徴とされています。
特に入浴では、暖かい室内から、温度が低い脱衣所や浴室で衣服を脱ぎ、暖かい湯に入るという温度変化に伴う血圧の激しい変動が発生するため注意が必要です。
外気の影響を受けにくい住宅づくりを行うことで、ヒートショックの原因となる部屋ごとの気温差を緩和できます。

 

断熱等級を上げるメリット:節電・節約できる

外気の温度の影響を受けにくく室内環境を一定に保ちやすくなるため、エアコンの設定温度を弱めにしても十分な暖かさ・涼しさを感じられるようになり、これにより節電・節約につながります。
断熱等級を上げるためにはイニシャルコストがかかりますが、毎月発生する光熱費を抑えることが可能です。
今後も高騰が予想される電気代の負担を軽減するためにも、断熱性能の高い家に住むことが求められます。
寒さや暑さを我慢して節電・節約をするのではなく、快適な環境下で自然と節電・節約することが大切です。
また節電は、電気をつくるために必要な化石燃料の使用量削減にもつながるので、地球環境にもやさしいといえます。

 

断熱等級

断熱等級6の注文住宅を実現するポイント

断熱等級6の注文住宅を実現するポイントは主に下記です。

 

住宅会社の選び方

断熱等級6の住宅を建てる際には、信頼できる住宅会社を選ぶことが重要です。
施工実績が豊富で、断熱技術に精通している住宅会社を選びましょう。
例えば、過去の施工事例や顧客の評価を確認し、信頼性を判断します。
また、設計から施工まで一貫して行える住宅会社を選ぶことで、快適な温熱性能が期待できます。

 

断熱工法の選定基準

断熱工法の選定基準としては、断熱性能だけでなく、耐久性、施工精度なども考慮する必要があります。
例えば、ポリスチレンフォームを用いた工法は高い断熱性能を持ち、セルロースファイバーを用いた工法はリサイクル材料を使用しており環境に優しい特性があります。
これらの特性を理解し、適切な断熱工法を選定することが重要です。

 

長期的なメリットとコストパフォーマンス

断熱等級6の住宅は、高い断熱性能を実現するためのイニシャルコストはかかりますが、長期的なメリットを考えるとコストパフォーマンスが高いです。
例えば、高い断熱性能によりエネルギー消費を抑えることで、光熱費の節約が期待できます。
また、快適な室内環境が長期間維持されるため、住み心地が向上し、健康にも良い影響を与えます。
これにより、長期的な視点で見た場合、断熱等級6の住宅は非常に優れた選択肢となります。

 

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まとめ

断熱等級6の住宅は、快適な室内環境を実現し、エネルギー消費を抑えることで経済的なメリットも提供します。
特に、断熱等級6の住宅は高い断熱性能を持ち、冬は暖かく、夏は涼しい快適な居住空間を提供します。
また、エネルギー効率が高いため、光熱費の節約にもつながります。
断熱等級6の住宅は、快適で経済的な住環境を提供するため、注文住宅を建てる際にぜひ検討していただきたい選択肢です。
断熱等級6の住宅を選ぶ際には、信頼できる住宅会社を選び、適切な断熱工法を使用することが重要です。
また、長期的な視点でコストパフォーマンスを考慮し、高い断熱性能を持つ住宅を選ぶことで、快適な生活が実現します。
注文住宅を建てる際には、断熱性能を重視し、断熱等級6の住宅を検討することで、より快適で経済的な住環境を手に入れましょう。

 

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川木建設のdan hausの注文住宅は断熱等級6

dan hausの注文住宅では、木繊維断熱材という夏と冬のどちらにも効果が出やすく、防火性や耐久性の高い断熱材(環境負荷がないことでも注目)を使用して、高断熱でも上位グレードである断熱等性能等級6(HEAT20 G2仕様)を推奨しています。
川越市周辺は、ヒートアイランド現象の影響があるため夏の暑さがとても厳しいのが特徴です。
一般的な断熱材は冬の寒さに効く熱伝導率が低い断熱材を選びます。
しかし、川越周辺では冬の寒さだけでなく、夏の暑さにも効果を発揮する断熱材が必要です。
それは蓄熱性(比熱容量)がある断熱材です。
そういった理由から、比熱容量が大きく、夏の暑さを室内に伝えにくい木繊維断熱材をお薦めしています。

 

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川木建設は住宅性能にこだわる地域ビルダー

日本の様々な地域に建ち並び、長く残ってきた木造の家は、「日本の気候で育った木を使い、その土地の風土に根ざした設計を施した家」です。
そういった家づくりを100年伝え続けていきたい。
そこに川木建設の想いがあります。
自然に囲まれて、四季を楽しめる景色があること・触れるものが優しく、使えば使うほどに愛着が深まること・生活の中で絶対的な安心感があり、家族団欒の時間があること・生活の中で不快感がなく、健康的に暮らせること。
これら日本人に似合うあり方を、注文住宅という家づくりの形でご提供いたします。

川越・ふじみ野・鶴ヶ島・狭山・坂戸・富士見など、埼玉エリアの気候風土に合わせた「木の家」を得意とするdan hausは、川越市の地域ビルダーである川木建設の注文住宅ブランドです。
川木建設は高気密高断熱・高耐震・高耐久な木の家で、自然と寄り添いながら暮らしの豊かさを通し、地域をより愛着深い居場所にしたいと考えています。
川木建設の注文住宅ブランド「dan haus」での家づくりにご興味のあるお客様は、お気軽にお問い合わせください。

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